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2025/03/26マンション大規模修繕の費用相場はどのくらい?払えないときの対処法も紹介

マンションは建てたら終わりではありません。
マンションを快適に維持するためには定期的な大規模修繕が必要です。
大規模修繕はマンションが傷んだ時に一回やって終わりというものではなく、マンションとして運用していくにあたり周期的に行わなければいけない大切なメンテナンスです。
ですが、大規模修繕には費用が掛かるため、計画的に行わなければ費用が払えないなどのトラブルにつながる可能性があります。
この記事では、マンションの大規模修繕についてその費用相場や、少しでも費用を抑えるためのポイント、費用が払えなくなった場合の対処法などについて解説します。
合わせて、東京のマンションの大規模修繕を手掛けて50年の私どもエーコー総建に関してもご紹介しています!
マンションのオーナー様で大規模修繕について詳しく知りたい、費用についてトラブルなく終えたいという方はぜひ最後までご覧くださいね。
マンションの大規模修繕とは?
マンションにおいて「大規模修繕」とは、建ててから時間が経過し経年劣化したマンションの外観や内部設備を点検し、12〜15年ほどの一定の周期で修繕することです。
大規模修繕には2つの方法があり、経年劣化した問題部分を支障なく利用できるよう回復する「修繕工事」と、時代の変化に合わせて求められる基準が変わっていく設備に対して建築当時よりもグレードアップするように取り換えや変更を行う「改修工事」があります。
修繕する場所が、足場を組まなければできない外壁や、入居者の動きを止めて行わなければいけない配管などになるため、一度にまとめて大規模な工事をするのがベターです。
大規模修繕で建物の躯体をさらに長く維持するために補強や取り換えをしたり、共用部分や外壁を綺麗にすることで、経年劣化への対応を施すだけではなく、マンション自体の資産価値を維持することができます。
これは、現在の入居者の満足度を上げるだけではなく、新規入居者から選ばれやすくなるポイントでもあります。
具体的な大規模修繕の例としては、外壁補修、防水工事、給排水管の取り替えなどがあります。
マンションの大規模修繕の費用相場
大規模修繕ではどの程度の費用が掛かるのでしょうか。
令和3年の国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によれば、半数以上のマンションで一戸当たりの負担費用は75万円以上となっています。
それではマンションの規模による費用相場はどのように変わるのでしょうか。
・小規模マンション
・中規模マンション
・大規模マンション
詳しく解説します。
参考:国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」
小規模マンション
小規模マンションとは50戸以下のマンションを指します。
費用相場としてはおよそ3240万から4000万ほどでしょう。
外壁や屋上など外側の修繕はもちろん、各種設備の交換、共用部分の修繕や回収がメインです。
組合で入居者の代表を建てて話し合えば大きく予算をオーバーすることは少ないですが、中規模・大規模のマンションと同じ設備(自動ドアなど)を交換する場合は、戸数で割るため割高になるものもあります。
長期修繕計画をしっかりと立て、修繕積立金の金額を決めることが重要です。
中規模マンション
中規模マンションとは50戸以上99戸以下のマンションを指します。
費用相場としてはおよそ5000万から8000万程になります。
小規模マンションでの修繕内容にプラスして、エレベーターの更新や給排水管の取り換えなどを行わなければいけないため、費用総額は高額になりやすいです。
必要な設備と交換時期をしっかりと精査し、修繕積立金で賄えるようタイミングよく大規模修繕工事を行うことが大切です。
大規模マンション
大規模マンションとは100戸以上のマンションを指します。
費用相場としてはかなり上がり、1億円を超えることも多くあります。
200戸程度でおよそ1億6200万から2億円と言われています。
これは、中規模マンションまでの内容に加えて耐震補強工事などを行わなければいけないため高額な費用負担がかかっています。
入居者数も多いためきちんと組合をたて、長期修繕計画を定期的に見直しながら早期に積み立てを行いましょう。
自分が所有しているマンションにどのような大規模修繕が必要かわからないというオーナー様もいらっしゃるでしょう。
そんな時はプロに聞くのが一番です!
ぜひ私どもエーコー総建株式会社に一度ご相談ください。
マンションやビルを建てるのではなく「修繕する」ことに特化したエキスパートたちが、オーナー様のお悩みに寄り添います。
マンションの修繕費用を抑えるポイント
必要だとわかってはいるものの、やはり大規模修繕の費用を抑えられることなら抑えたい…というオーナー様も多いでしょう。
マンションの修繕費用を抑えるポイントとしては以下の通りです。
・複数業者へ相見積もりを取る
・すべてを丸投げしない
・助成金・補助金を活用する。
詳しく解説します。
複数業者へ相見積もりをとる
大規模修繕をしようと考えたら、まずは複数の業者へ相見積もりを依頼すると良いでしょう。
費用やサービスの内容を比較することで適正な価格を知ることはもちろん悪徳業者を発見し、回避しやすくなります。
また、他社の見積もりをもとにして依頼したい業者と交渉するのも良いでしょう。
単純に価格が安いだけで選ぶと必要な工事が行われない可能性もありますので、それぞれの業者の施工実績や口コミなどもチェックしましょう。
すべてを丸投げしない
「大規模修繕のことはわからないから、管理会社にすべてお任せしよう」と思う気持ちはわかりますが、必ず入居者による組合が主体的に関与し、丸投げにならないようにしましょう。
管理会社に業者の選定や見積もりなどを任せてしまえば楽に大規模修繕は進みますが、反対にその分の手数料が上乗せされて費用が高額になってしまうこともあります。
大規模修繕に関しては必ず管理会社に依頼しなくてはいけないというルールはありませんので、必要に応じて組合が主導を取り業者の選定や見積もりを精査すると良いでしょう。
助成金・補助金を活用する
大規模修繕を行う際には、国や自治体が発している助成金や補助金がないかも必ず確認しましょう。
各自治体や国の相談窓口に相談して確認すれば、組合の費用負担を軽減できる助成金や補助金を教えてくれるケースもあります。
これらは返済義務がないため、支給要件を満たせば費用を大幅に削減することが可能です。
ただし、支給要件のみの助成金ではなく補助金の場合は、応募後に審査され、通過するという手続きが必要なため、注意が必要です。
費用が払えないときの対処法
事前の長期修繕計画と修繕積立金があるから大丈夫だと思っていても、いざ大規模修繕を行おうとしたら費用が足りないということもあるでしょう。
かといって先延ばしにしていては建物の劣化は進むばかりです。
そんなときの対処法については以下のような方法があります。
・ローンでカバーする
・入居者から一時金を徴収する
・修繕工事を延期する
詳しく解説します。
1.ローンでカバーする
大規模修繕の足りない費用をカバーする方法としては、金融機関からの融資が最も現実的です。
入居者による総会決議が必要になりますが、次に解説する一時金の徴収よりは住民の一時的負担が少ないため決議が通りやすくなります。
総会とは、マンションの入居者による管理組合が開催する意思決定の場です。
マンションの規約の見直し・決算・事業報告・建物や敷地に関するあらゆる事柄の決定・大規模修繕工事の際の意思決定などを行います。
そのため、大規模修繕の際にローンを受けるときには総会会議による決議が必要となります。
あくまで融資であるため返済が必要であること、金利が発生することを念頭において決議をいただくようにしましょう。
2.入居者から一時金を徴収する
「一時金」とは、通常の修繕積立金とは別に、大規模修繕時に足りない費用を入居者数で割って一括で徴収することです。
足りない金額に応じて金融機関からのローンとどちらがいいか合わせて検討すると良いでしょう。
一時的に費用負担が増えるため、入居者の事情も鑑み、合意をいただくことが重要になります。
ですが、そもそも長期積立金を滞納している方がいたり、一時金の額によってはすぐに用意できないという入居者もいたりするため、全員から一時金を徴収できるともかぎりません。
住民の負担を考えて一時金の支払いを分割するなど、臨機応変な対応を心がけましょう。
3.修繕工事を延期する
一時金やローンなど、出費を増やすことは避けたいという場合には修繕工事を延期することも検討しましょう。
「屋上の防水工事は急がなければいけないが、外壁はまだ美観を保てるから延期しよう」というように、建物の状況を考慮しつつ延期して、その間に資金を集めるため最終的にすべての工事を適切に終える確実性は高くなります。
延期している間に確実に負担費用を確保するためにも、普段から住民との話し合いを密にし、修繕費の状況や賃上げなどの対策をしておくと良いでしょう。
また、建物の劣化状況を常に把握して、早めの修繕計画を立てることも大切です。
単に延期するだけではなく、工事内容を見直して費用を下げるやり方もあるため、難しいなと感じたらすぐにプロに相談するのもおすすめです。
マンションの大規模修繕の注意点
大規模修繕を始める前には、資金計画も含めて抑えなければいけないポイントがいくつかあります。
・管理組合の体制を整える
・工事方式を決めておく
・事前に建物診断を依頼する
・修繕計画を立てる
・依頼業者を選定する
大規模修繕を考え始めたら、ぜひこのポイントを抑えて計画してください。
管理組合の体制を整える
まずは普段からマンションの意思決定を行う管理組合において、大規模修繕を行う際の体制を整えておきましょう。
通常管理組合を運営している理事会にそのまま大規模修繕についての決定を任せても良いですが、「修繕委員会」という専門の委員会を設置するのも良いでしょう。
大規模修繕工事は準備から施工までたくさんの意思決定が必要なため、理事会の通常業務と合わせると膨大な業務量になります。
そのため下部組織として修繕委員会を設置、メンバーを招聘することで業務負担の軽減になるのです。
また、修繕委員会には過去に大規模修繕を経験した方・建築関係にお勤めの方など専門知識を持たれているメンバーがいると安心ですね。
工事方式を決めておく
大規模修繕においては発注する公示方式を事前に決めておくことも大切です。
工事方式は大きく分けて以下の3つがあります。
それぞれのメリットとデメリットを考え、自分たちが求める大規模修繕を目指すにはどの工事方式が最適かを考えましょう。
責任施工方式
特徴…施工会社もしくはマンション管理会社1社とだけ工事の請負契約を結ぶ
メリット①直接契約のため事前調査や計画立案などワンストップで任せることができる
メリット②組合が進捗を把握しやすい
メリット③コンサルタント費用が発生しない
デメリット①第三者による監督がないため工事内容のチェックが難しい
デメリット②組合での監督負担が増える
設計管理方式
特徴…設計管理はコンサルティング会社と実際の工事は工事施工会社と請負契約を結ぶ
メリット①透明性があり不正のチェックが適切に行われやすい
デメリット①コンサルタント料が工事費と別途に必要
アドバイザー(プロポーザル)方式
特徴…コンサルティング会社に対して計画立案や業者選定補助の業務と工事監理の2つの契約を結ぶ
メリット①施工会社の決定を契約前に行うためコンサルティング会社との癒着を防げる
メリット②組合が立ち入りやすく意見の反映がしやすい
デメリット①コンサルタント料が工事費と別途に必要
デメリット②組合が能動的に大規模修繕の計画に関わることが必要
事前に建物診断を依頼する
施工会社やコンサルティング会社を決定したら、次は建物診断を行います。
専門の調査員が建物の劣化状況はもちろん、その他の変化を鑑みて適切な補修の内容やそれぞれの緊急度を判断してくれます。
建物診断は目視と機械調査を併用するため、プロの視点と科学的な視点の両方から修繕の必要性を図ることができます。
どのような修繕計画を立てるか考える前に、まずはしっかりと建物診断を行いましょう。
修繕計画を立てる
建物診断を終えたら次は診断をもとに修繕計画を考えましょう。
劣化が激しいと判断された部分は優先的に組み込み、状態の良い部分はそのまま維持できるような軽度な処置にとどめるなど、メリハリのある計画をすることで、予算を抑えつつも最良の状態にしていくことができます。
この時に修繕積立金が不足するとわかった場合には、工事の見直し・一時金の徴収・ローンの利用・工事の延期などの対応を考えることが必要となってくるでしょう。
大規模修繕は長期的に何度も行わなければいけないものです。
その時々で適切に予算を使うことができるように長期修繕計画も合わせて考えると良いでしょう。
依頼業者を選定する
詳細な修繕計画が決まったら施工会社を決めましょう。
どこに依頼するかによって工期や仕上がりも変わってくるため、複数の施工会社への見積もりと依頼することと、それぞれの施工会社の実績や口コミをチェックすることが大切です。
工事の内容や仕上がりはその後の建物の資産価値や耐久性などにも影響するため、施工会社の選定は大切なポイントです。
施工中はもちろん、アフターサービスの充実など長期的な付き合いが必要になることを考慮して施工会社を選定しましょう。
マンションの修繕ならエーコー総建株式会社へ
マンションの大規模修繕において、予算計画と必要な費用の確保は重要な課題と言えます。
時代の移り変わりや必要な修繕内容によって、通常の修繕積立金では費用が不足することは大いに考えられます。
その時に適切な工事内容の見直しや費用の工面をするためには、しっかりとしたプロに任せるのが一番です。
大規模修繕をお考えの際には、ぜひ私どもエーコー総建株式会社にご相談ください。
マンション・ビルの修繕工事のみをやり続けて50年、経験と実績に裏付けされた確かな技術でオーナー様のお悩みを解決します。
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